みむメモ

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“みむメモ”とは、「まみむめも」からマを抜いた、要するにおマぬけ談です。。。気まぐれでブログってますw

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五大明王④ 牛にまたがる明王

西の明王は牛にまたがっています。

今年は丑年なので、ご利益倍増かも知れませんね^^

 

 

 

大威徳明王

大威徳*1明王

 

西方を守護する。

梵名は、サンスクリット語で「ヤマーンタカ」といい

ヒンドゥー教の死の神「ヤマ」に、終わり「アンタカ」をもたらすもの

つまり「死の神を倒すもの(怨霊を滅するもの)」という意味があり

それほど大きな威力一切の悪を降伏させる力を持つ明王

ということから大威徳明王と呼ばれているそうです。⇐ 阿弥陀如来の化身(教令輪身*2

なぜか正法輪身*3文殊菩薩となっています。

五大明王、というか五智如来では正法輪身に対応する菩薩は金剛五大菩薩になるんじゃ??)

 

閻魔(夜魔)を倒す。ということから降閻魔尊*4降夜魔尊*5という異名を持ちます。

(閻魔様って地獄、冥界の王だけど、地獄の裁判官であって、怨霊でも悪でもないと思うのだが?^^;)

 

また、死の神を倒すということから、戦勝祈願の対象として崇敬されたそうです。

 

ご利益:戦勝祈願(現在では賭け事の勝運祈願)・煩悩除去

あと、これは、ご利益とは言い難いのですが。。。

悪魔を降伏、悪人を調伏、呪いを破壊するという大威徳明王法があり

悪夢にうなされたり、生霊や死霊の災いと思われる時に、この法を修する*6そうです。

しかし、その強大すぎる威力は外法として悪用されることもあり

相思相愛の男女を不和にし離別させたり

酷いものでは、釘打ちの呪法*7という呪殺としても用いられたそうです@@;

 

像容の特徴

 

真面左右と頭部に小さな三面

六面とも三目の憤怒相

 

頭、腕だけでなく

足も6本ある。

壇陀印*8

 

明王を乗せる水牛

炎髪六面三目六臂六脚で、真手*9檀陀印を結んでいます。

 

一番の特徴は足が6本もあるという極めて珍しい像容です。 

日本において、多足仏は他に類を見ることがなく

これは大威徳明王にしか見れない特徴で六足尊*10とも呼ばれるそうです。

足の多さに注目しましたが、手も6本あり

遠目では気づきにくいですが、頭も6面あって

頭・手・足がそれぞれ6つもあるという異形中の異形仏だと思います。

(“666”って。。。ダミアンかよっwって思ったのは内緒^^;)

六面六臂六脚の意味

頭も手も足も6つある!というのには意味があり

  • 六面は、六道*11 をくまなく見渡す。
  • 六臂は、武器を把持*12して法を守護する。
  • 六脚は、六波羅蜜*13を怠らず歩み続ける決意。

というような解説が、多くで記載されています。

。。。が、それだと六臂(腕)である意味が薄く感じてしまい妙にひっかかる。

 

他の説はないだろうかといろいろ調べると

六道・六波羅蜜のほかに、六神通*14六識*15 と合計4つもワードが出てきて

六臂は六神通と説くものと、六波羅蜜が六臂と説くものがありました。汗

 

頭と関連ありそうなので六面が六神通では?

とも思ったのですが、そのうちの神足通は飛行や水面歩行など移動能力っぽいので

六面ではないような気がする。。。(少なくとも六臂ではないと思うw)

 

一通り調べてみて、私的に一番しっくりきたのが

  • 六面(頭)・・・六識(心のはたらき)の役割
  • 六臂(腕)・・・六波羅蜜(善業)の成就
  • 六脚(足)・・・六道(6つの世界)の浄化

あくまで私的にはですが、これだと思います。

 

なぜ牛に乗っているのか

大威徳明王の一番の特徴は足が6本もある!というものですが

五大明王中でパッと見で、一番わかりやすい特徴は牛に乗っているという点です。

 

インド神話での大威徳明王

悪鬼に対抗すべく、牛面で悪鬼以上の武器を持った姿だったそうで

その名残りが、仏教に取り入れられたとされています。

(牛面バージョンがないか検索してみたけど、HITしませんでしたが^^;)

 

もうひとつは

厳密には水牛で、水牛が田んぼの泥水の中を歩き回るように

あらゆる障害を乗り越えて進む」という意味があるそうです。

 

持物

宝剣*16

 

宝棒*17

 

三叉戟*18

 

法輪*19

極私的感想

一番特筆すべき、足が6本という奇抜さ!

海外には多足の像もいろいろあるようだけど、日本では唯一この像だけなので

異形仏好きな自分にとってはかなりポイントが高いっ!w

例えが悪いけど、まるでカニのような下半身。カニは6足ではないけども^^;)

これって立像だとかなり不格好になるんじゃないかな?

単純に坐像だったとしても、やはりヘンテコになると思われ

脚を開いて牛にまたがらせたことで、絶妙なバランスが取れてると思います^^

千手千足観音という超レア奇抜像もあるけれど、地についた二本足以外は簡略化され

腰回り背後にヒレみたいに宙ぶらりんで生えており、申し訳ないがコントにしか見えないw

なので私的にはノーカウントですw爆

ポピュラーな解説で、「六脚は、六波羅蜜を怠らず歩み続ける決意。」

となってるけども、像容から察するに。。。歩くのは水牛であって

本体の明王さんは怠けて歩いてないやんっwと突っ込みたいっw激爆

僕が、「六脚は六道の浄化」でしっくりきた理由は

陰陽道に禹歩*20と云われる独特のステップで踏み清める作法があるので

明王も6つの世界を踏み清めたんじゃないかな?と思ったからです。

 

何気に一番気になったのは

大威徳明王は、阿弥陀如来の化身であり、文殊菩薩の化身でもある。ということ。

怨霊と化した修行僧が、水牛の首を自分の胴体に繋げ人々を襲いはじめたのを

文殊菩薩が怨霊と同様の牛面憤怒相となって倒した。

この記述に基づき、大威徳明王文殊菩薩が変化したものとされる。

阿弥陀如来の教令輪身が大威徳明王。これはいいのです。

。。。が、阿弥陀如来の正法輪身は文殊菩薩。というのがどうしても腑に落ちません。汗

五智如来の教令輪身は五大明王で、正法輪身は金剛五大菩薩である点もそうだけど

なによりも阿弥陀如来の化身といえば観音菩薩だと思うのやが。。。

文殊じゃダメだ!と言ってるんじゃないけど

観音ではなく文殊だったというのが、いまいちわからないんですよ^^;

なぜそんなややこしい設定を持ち込んだ?と言いたかったりするw

 

なんかさ、これを書いてて思ったんだけど

「え?なんでそうなるの?」「この人ではなく、あの人の役目でしょ!」

というようなことって現代社会には腐るほどあるから

仏教だけが変ってことではないな。と。。。

 

切り口、見方を変えればわかってくる部分もあるかもやが

なんやかんやで答えというものは無いのかも知れないですな。

 

ほんと、どうでもいいことなんやけど

檀陀印「だんだいん」から、オーラバトラーダンバインが浮かんだのは

僕だけじゃないハズw と思ったりもwww

(マニアすぎ?w ほんまどうでもいいことでしたな^^;)

*1:【だいいとく】

*2:【きょうりょうりんしん】導き難い相手に対し、忿怒し積極的な介入を行う明王の姿に変化

*3:【しょうぼうりんしん】正法を平易に説くために菩薩の姿に変化

*4:【ごうえんまそん】

*5:【ごうやまそん】

*6:とり行う

*7:【くぎうちのじゅほう】かけられた者は、四六時中不安にかられた気分になって遠くへ去り、病に伏せ死に至る。

*8:【だんだいん】指を絡ませるように両手を組み、中指を立てる大威徳明王特有の印相

(絡めるのは小指と薬指のみとも云われますが、人差し指が立っているワケでもないので中指以外は絡めた形状で作りました)

浄化なのか水牛なのか、指がどのような意味を表しているのかは不明です^^;

*9:【しんしゅ】本来の腕(第一手)

*10:【ろくそくそん】

*11:【りくどう(ろくどう)】地獄道・餓鬼道・畜生道修羅道・人間道・天道

*12:【はじ】しっかり握り持つ

*13:【ろくはらみつ】6つの善
(布施・自戒・忍辱・精進・禅定・智慧

*14:【ろくじんずう】6種の超人的な能力

(神足【じんそく】通・天耳【てんに】通・他心【たしん】通・宿命【しゅくみょう】通・天眼【てんげん】通・漏尽【ろじん】通)

*15:【ろくしき】6種の心のはたらき

(眼識【げんしき】(視覚)・耳識【にしき】(聴覚)・鼻識【びしき】(嗅覚)・舌識【ぜっしき】(味覚)・身識【しんしき】(触覚)・意識【いしき】(知覚、霊感))

*16:【ほうけん】煩悩を斬り祓い、魔を切り裂く

*17:【ほうぼう】仏敵を打ち据える護法の棍棒

*18:【さんさげき】外の敵を避け、追い払う

*19:【ほうりん】煩悩を打ち砕く。悟りを求める心を得る

*20:【うほ】安全祈願・病気平癒・魔除けなど多彩な意味をもつ舞踏