みむメモ

みむメモ まぁ~なんとかなるさ♪

“みむメモ”とは、「まみむめも」からマを抜いた、要するにおマぬけ談です。。。気まぐれでブログってますw

(スマホは横向き画面のほうが見やすいかも^^;) ※ 記事本文内にある 枠付き画像 は、クリックで 特大サイズ が別タブ表示されます MENU

五大明王③ ヘビつけすぎっwww

東の次は南の明王をピックUPします。

日本では、東西南北の順がポピュラーだけど

横並びの場合、東南西北(トンナンシャーペイ)順になるもんで^^;

 

 

軍荼利明王

軍荼利*1明王

 

南方を守護する。

サンスクリット語のKundali(クンダリー)が語源で

「とぐろを巻いた蛇」「とぐろをまくもの」という意味があります。

蛇は執念深い動物と考えられたので、悪心を飽きることなく懲らしめる明王

 

Kundali(クンダリー)には「甘露*2の壺」というもうひとつの意味があり

息災延命の威力に勝れた甘露軍荼利明王とも呼ばれています。

 

総じて目に見えない外敵・煩悩や、さまざまな障害を除く明王とされています。

⇐ 宝生如来の化身(教令輪身*3

 

ご利益:煩悩除去・息災延命

 

像容の特徴

炎髪一面三目八臂

 

頭部に髑髏*4

 

首・腰・手足に

蛇が巻き付いている。

踏割蓮華*5

定番ではないようですが、頭部には髑髏があしらわれています。

(蛇が巻く「とぐろ」と読み方が似ているせい?理由はいまいち不明^^;)

台座には、各々の足を乗せる二つの蓮華が設けてあり

これを踏割蓮華(踏割蓮台)または双蓮華(双蓮台)といい

軍荼利明王に限らず、躍動感のあるポーズを取ってる像に多く見られる蓮台です。

 

蛇が意味するもの

一番の特徴は体中に巻き付いた蛇

省略されて蛇の無いパターンもあるようですが
通常は、8本の手首と
足首まわりで合計10匹の蛇が巻き付いています。
さらには、首まわりにネックレスのように巻き付いてたり
腰まわりにベルトのように
あるいは股間?から垂れ下がるように蛇が巻き付いた造形もあり
多いものでは30匹近くの蛇が巻き付いた像まであるようです。

 

冒頭で、蛇は執念深いと述べましたが、蛇は煩悩の象徴ともいわれます。

煩悩の象徴を体中に巻き付けている???

もしかして、いったん煩悩を請け負って、それを全て消し去るってこと?

(いわば、蛇は「踏みつけれてる邪鬼」と同じような位置づけ?)

 

そう思ったんだけど、遠からずですがそれだけではないようで

ヘビの毒によって煩悩を払うという意味が込められています。

毒をもって毒を制すみたいな感じですね。

(実際の彩色仏を見る限りでは白蛇であり、毒蛇という印象はないのですがね^^;)

 

あと、煩悩の象徴は性的なエネルギーであり

陰部に溜まっているのだとか^^;(「性的」なものなんで妙に納得w)

このエネルギー(生命エネルギー)クンダリニーと呼ぶそうで

体内を上昇させ、完全に覚醒させると解脱できると考えられています。

(座禅やヨガなどで、よく使われる言葉だそうです)

性的なエネルギーで悟りに至るという密教ならでは考え方ですね。

 

このように、蛇は善にも悪にもなるもので

これを調伏し、全身に巻きつけている軍荼利明王

煩悩即菩提*6をあらわしており、自己の力(欲)制御を意味するそうです。

(生死即涅槃*7と対の概念なのだそうです)

 

三種の印相

あまり知られてないようですが、真手*8で結ぶ大瞋印*9のほかに

第三右手で剣印*10、第四右手で施無畏印*11を結んでいます。

剣印

 

施無畏印*12

 

大瞋印

跋折羅*13羯磨印*14を組み合わせた

軍荼利明王特有の印相。

 

参考までに

三鈷杵跋折羅*15

 

羯磨(十字金剛)*16

 

代表的な持物

金剛杵(五鈷杵)*17

 

法輪*18

 

三叉戟*19

 

宝鉤*20

 


極私的疑問

軍荼利明王をはじめ、不動以外の四明王の持物は

ここに紹介しただけでなく、違う持物(例えば蛇索*21・鉞斧*22・五鈷鈴*23など)の組み合わせもあり

何パターンかバリエーションがあるのですが。。。

 

軍荼利明王のもうひとつの特徴である「甘露の壺」

甘露軍荼利明王という呼ばれ方もするというのに

像容の持物でそれらしき壺?瓶?が一切登場しないってのは何故なんやろ??

明王は火生三昧*24に住み、炎を司る仏なので

水と繋がりのある壺や瓶といった持物はNGってことなんやろか?w

 

ていうかね。サンスクリット語のKundali(クンダリー)は、そもそも女性主格*25なので

本来は明王ではなく女神だったと推測されます。

明王といえば、どう見ても男性ですよね?

毎度のことながら、当時の仏教ってなんとしてでも男性寄りにしたがるんだね...( = =) 

現実はさておき、男女差別がなくなったといわれる現在でも

神域の島や山など、女人禁制という縛りがあるし

なぜそこまで頑なに女人を避けるんだろうね。

人の立ち入りを一切禁止する人間禁制ならまだしも

女人だけダメってのがいまいち納得できないんだよね。

 

それに、相撲の土俵も女人禁制。。。

伝統でかたずけられてるけど、これも不思議に思うんだよね。

 

逆に、女性専用車両ってのもなんかおかしい気もします。

これって、日本だけのもので海外にこういったものは無いそうです。

 

頭にある髑髏ってのは。。。単純に「とぐろ」を誤訳したからか

語呂合わせなんじゃないかしら?w 間違ってたらスマソンw 

 

 

NEXT
五大明王④ 牛にまたがる明王
西の明王は牛にまたがっています。 今年は丑年なので、ご利益倍増かも知れませんね^^ 大威徳明王 像容の特徴 六面六臂六脚の意味 なぜ牛に乗っているのか 持物 極私的感想 大威徳明王 大威徳*1明王 西方を守護する。 梵名は、サンスクリット語で「ヤマーンタカ」といい ヒンドゥー教の死の神「ヤマ」に、終わり「アンタ…

 

*1:【ぐんだり】

*2:【かんろ】不死の霊薬

*3:【きょうりょうりんしん】導き難い相手に対し、忿怒し積極的な介入を行う明王の姿に変化

*4:【どくろ】

*5:【ふみわりれんげ】両足ではなく片足用の蓮台

*6:【ぼんのうそくぼだい】煩悩がやがて悟りの縁となる

*7:【しょうじそくねはん】生死(煩悩があるゆえ迷い苦しむ)それ即ち涅槃(迷いが解消し苦悩が滅した状態)である

*8:【しんしゅ】本来の腕(第一手)

*9:【だいしんいん】

*10:【けんいん】魔を断ち切る印で、人差し指は刀身を表している

*11:【せむいいん】恐れを払う

*12:本来は手のひらをこちらに見せ上げている印相が施無畏印で、

手のひらをこちらに見せ下げている印相は与願印【よがんいん】なのですが

像によっては、手のひらを下げていても施無畏印とするそうです。

逆に、上げていても与願印とする場合があります(謎)

*13:【ばさらいん】親指と小指を合わせ、蛇神をつかんだ手をあらわした拳印で、三鈷杵を表している

*14:【かつまいん】交差させた跋折羅印で十字金剛を表している

*15:【さんこしょう(ばさら)】一切の天魔、外道を抑制する

*16:【かつま(じゅうじこんごう)】煩悩を絶ち、結界を張り悪霊などから守る

*17:【こんごうしょ(ごこしょう)】煩悩という敵を打ち負かす

*18:【ほうりん】煩悩を打ち砕く。悟りを求める心を得る

*19:【さんさげき】外の敵を避け、追い払う

*20:【ほうこう】煩悩を打ち破る

*21:【じゃさく】救いがたい衆生までも救済する大いなる慈悲

*22:【えっぷ】怨敵をくじき、鎮める

*23:【ごこれい】五鈷杵の片側が鈴になっており、その音色によって諸尊を驚覚し歓喜させる

*24:【かしょうざんまい】人間界と仏の世界を隔てる炎の世界

*25:主語が女性であり、女性に使われる言葉