三十三観音を描いていく ⑩
三十三観音作成第10弾。28~30番目。
㉘ 馬郎婦観音
仏教を広めるため、絶世の美女の姿で現世にあらわれ、馬*3氏の妻となった観音。
美女ゆえに、求婚者が数多くいた。
そのなかに、法華経を誦する馬氏の郎という若者がおり、美女の嫁入りが決まった。
しかし婚礼の夜、美女が急死。
後日、老僧が馬を訪ね、埋葬した棺を開けてみると、黄金の骨が出てくる。
「婦人は観音に戻り、ここから天空へ飛び去った」というもの。
天女のようないでたちで、素足ではなく沓を履いています。
ご利益:善男善女の縁結び
(縁結び。。。ってなってるけども、死に別れしてしまうじゃ?と思うのは自分だけかな?汗)
絵画、造形仏ともに殆ど無いと思います。
気づいた方が多いと思いますが、魚籃観音と同一体(または同源異体)とされています。
。。。ですが、各々の伝承を見る限りほぼ同じ内容であることから
時系列としては、魚籃が嫁ぐ前で、馬郎婦が嫁いだ後となるので逆のような気が(謎)
伝承的には馬郎婦が先のようですが、観音菩薩として成立したのは魚籃観音が先で
馬郎婦観音の認知度はあまりないようです。
㉙ 合掌観音
特に説明要らないとは思いますが、仏教の合掌礼拝を具現化した観音菩薩です。
右手は浄土、左手は衆生で、合掌することで仏と一体になることを意味します。
(「心のめざめが速やかであれ」と、まず仏様が拝んで下さるという教えです。)
ご利益:自他尊重・感謝・謙虚
(ご利益として記載しましたが、合掌する意味あいです)
絵画や立体仏も見かけることはあると思います。
仏像といえば、真っ先に合掌姿をイメージする人が多いのも事実。
。。。が、地蔵菩薩なども含め
合掌印相の仏像は想像してるほど多くは無いと思います^^;
㉚ 一如観音
一如とは、「一つの如し」
一つでありつつそれは異なるが、異なりつつもそれは一つである
絶対的に同一である真実の姿を意味します。
雷を制するように雲に乗り、轟く雷鳴や豪雨や雹*6を鎮め治める
また、雷で魔を調伏すると云われています。
ご利益:空難回避・空難救助
良運を呼ぶ。というのもありますが「不運と表裏一体の良運」らしい。汗
絵画も立体仏もあまり見かけないと思います。