三十三観音を描いていく ②
前回に続き、今回は三十三観音中、4~6番目までを載せます。
④ 円光観音
合掌し、蓮華座もしくは岩座に坐す観音菩薩。
光の中に現れる観音とも云われ、体から無垢清浄光*2を発する。
造形仏としては意外に少ない。
稀に、合掌して念珠をもつ場合もあるそうです。
ご利益:開運
絵図では、ゆらゆらと波のような線(光の表現)が描かれていますが
立体仏でこの表現を再現してるものが無いようなので
放射状の光背*4にアレンジしました。
。。。ただ、殆どの仏は自ら光を放つと定義されており
絵や像などで、光輪*5や光背の造形表現が施されることから
円光観音だけが特別に光を放つというわけではありません。
⑤ 遊戯観音
雲に乗り、遊び戯れるかのごとく姿をあらわし空を飛び回る観音菩薩。
ここでいう遊戯とは、「ゆうぎ」ではなく「ゆげ」であり
「自由に化身し、自在に教化*8する」という意味合いです。
立てた左膝に左手を置き
だらんと下げた右手は脱力してるのではなく、降摩印という印相です。
足裏が重なっていないので遊戯座のようです。
帝釈天の菩薩形とも云われており
この観音様に祈ると、毛1本も傷つかないそうな。。。
ご利益:危難回避
「なんか、こんな感じの仏像見たことあるよ」と思われた方もおられるかも?
それは、遊戯観音ではなく、音声*10菩薩という雲に乗って楽器演奏する菩薩かと。
何気に見かける機会の多い菩薩だと思います。
⑥ 白衣観音
読んで字の如く、白い衣を纏った観音菩薩。
三十三観音に限らず、寺社でよく見かける仏像の上位にくるほど有名な観音様ですね。
坐像よりも立像のほうが多く
蓮華や水瓶などの持物をもっていたり、赤子を抱いていたりする姿もあり
印相や持物に決まりはないようです。
白衣を意識して、白磁や石膏像などで造られることが多いですが
青銅製や金色像もあります。(要は、尼僧のような衣を纏っている観音菩薩全般が白衣観音)
ご利益:無病息災・子宝安産・縁結び
白衣観音は、女性形の観音菩薩の元祖として有名だったりします。
頑なに「観音菩薩に性別なし。」を死守していますが
尼僧スタイルの時点で破綻してるのは気のせいかな?www