統一してくんないかなぁw 准胝観音!
観音変化も、終盤戦?
だんだんゴチャゴチャした容姿になってきました💦
准胝観音
准胝とは、サンスクリット語のチュンディー(清浄)からきており
端的に言えば、慈悲深い清浄をもたらす観音さまということになります。
准胝仏母、あるいは七倶胝仏母*2とも云われ
あらゆる仏を誕生させた仏の母ともされています。
准胝観音は一面十八臂! 一気に腕が18本ですっ!!
どちらかといえばマイナーで、寺院で見かける機会も少ないようです。
ご利益:安産・子宝・延命。
像容の特徴
今回なにげに苦労したのが腕の配置💦
絵画などの平面では表現できても、立体像となってくるとそうはいきません!
ここまで腕が多いものは、ある程度は放射状にまとめ
ランドセル形状で背負わせたような像が主流?となってきてるぽいです。
。。。ですが、真横や背面から見るとかなり不格好なんですよw
なので自分は、全ての腕が胴と繋がった造形にこだわってみました^^;
胸前の3手を使い、真手で説法*5印、第二手の右手で施無畏*6印を結んでいる。
両手を胸の高さまで上げ、親指と他の指の先を合わせて輪を作る印相で
外側に向けているのは相手へ、内側に向けているのは自分に対する説法となる。
親指と合わせる指によって徳(親指・人差し指の輪 > 親指・薬指の輪)に差があります。
つまり、説法印には多くの組み合わせがあり
THE説法印!というような定番形状は無いようです。
持物
腕の配置にも手こずりましたが、最も難解だったのは持物だったりしますw
持物まで解説してる資料がほとんど見つからないのです!!
現在も残っている絵や、仏像の画像や文献から推測してくんだけど
まず、持物部分をクローズアップしてる画像が無いっ(-_-;)
なんだこれ???っていうようなものや、持物の正式名称がわからんっwww
ってな具合で、当たりを付けるのにかなり苦労しましたよっ💦
調査?wおよび造形に苦労した持物
「気力を回復する黄色く丸い果実」と記されてたのやが
よくよく調べてみると、レモンってことがわかりましたw
これが一番難解でした。。。
(形状もさることながら名称もわからないわで、解明するのにメチャ手こずりましたわw)
本来は、境内の内陣の欄間や壁・柱などに吊り下げて
ここから先を空間(次元)が異なる神聖な区域とする帳*22に使われる荘厳具。
完全に開花した状態の蓮。(今回は花弁を青にしましたが、花弁の色に決まりはありません)
柄の先に如意宝珠がついた旗。
(他の持物や腕が隠れてしまうため、旗を割愛した宝珠棒とする場合も多い)
蓮華で蓋をした宝の入った瓶壺*23。
(立体化できそうにない絵でしか見つからず、今回はかなり簡略化して作りました^^;)
字の通り、蛇(白蛇)の縄。
蛇のことを口縄*24と呼んだりしますが蛇索とは意味が全くことなるのでご注意を^^;
見分け方
腕が18本!! ってのが、准胝観音の一番の特徴なんだけど
いかんせんマイナーな観音さまゆえに
メジャーな千手観音と誤認されることが多々あります(-_-;)
千手との見分け方
一番わかりやすい見分け方は
合掌してるか、していないか。です。
- 合掌している =千手観音 (真手は必ず合掌しています)
- 合掌していない=准胝観音 (真手は説法印です)
設定がややこしすぎるっ!
観音変化の一つとされる「准胝観音」ですが
冒頭で書いたように、七倶胝仏母とも称されるので
「観音菩薩ではない!」という説もあります。(ややこしいわっw)
倶胝とは、千万または億をさす古代インドの単位で
七倶胝はそれよりも多い無限という意味。
つまり、遥かかなたの遠い過去から多くの仏を誕生させてきた仏の母であり
「如来である」とも説かれています。(え?そうなん?)
また、仏母という言葉から察しがつきますが
「女尊」であるとも説かれています。(は?如来でまさかの性別有り!キタコレw)
さらには、「菩薩部・如来部の両部に属する女尊」ともあります!
(ゴメン。。。ついてけないっすw)
そのため、観音と唄っている准胝観音であっても
宝冠に阿弥陀如来の化仏はついてないそうです。汗
(観音は必ず化仏をつけているという定義から逸脱しとりますやんっw)
マヂかっwマヂでかっw わたくしめ。。。准胝観音に化仏つけちゃったがなw爆
(描いてからわかった内容なので💦)
まぁ、菩薩よりも上の位の如来でもあるワケですからね。。。
前回紹介した不空羂索観音には
観音菩薩ではなく、文殊菩薩や普賢菩薩などのように「観音ではない菩薩」。
という説もありましたが
准胝観音は、それよりもさらにブっとんだ設定のようですねwwww
極私的感想と疑問?
例によって例のごとく、超ひねくれた感想を書きますが
決して仏教をさげすんでるわけではありませんのでよろしく^^;
これはあくまで自分の感覚なんやが
清浄を表した造形に、多臂像というのは不釣り合いでは?と感じました。
(聖観音のようなシンプルな容姿のほうが清浄っぽく感じる)
一部では、准胝観音を千手観音として祀っているところもあるようですが
白黒ハッキリつけたがる性格が災いしてか、個人的には納得いきません。
「ひやむぎ」を注文したのに「そうめん」でてきたら嫌でしょ?w
それと同じくらいに「違う!」って思っちゃうんですよねw
全国的には准胝観音なのかも知らんが「ここでは千手観音なのだ!」
郷に入っては郷に従えだし、そこは尊厳すべきだと思います。
ですが、そこを離れ全国的に見た場合
それはやはり「准胝観音であって、千手観音ではない。」となります。
なので、全国に紹介する場合は「千手観音」ではなく「准胝観音」
あるいは「伝千手観音」として欲しいのです。
頭に伝の文字がついているものは
「ここでは古来から〇〇として伝承されてきました」
(一般的には違う菩薩あるいは天であることを認めている)
という断りなので、親切な寺社では「伝」を表記しています。
同じく三眼の、不空羂索観音のご利益にくらべ
圧倒的にバージョンUP?したかのような姿である准胝観音は
安産・子宝・延命とご利益の種類が少ない。。。
これは、准胝観音が仏母であるということからそうなのだと解釈できた。
。。。が、これが更なる謎に追い打ちをかけるのだよw
今回一番ひっかかったのが
観音菩薩であって、如来でもあり、女尊である。。。という内容。
さらには「准胝観音は清浄の神です」というような文言もあったりw
神と仏は違うんだけど。。。仏教でいう神は天であり
天・菩薩・如来は位が違うので結局、准胝観音って何が正解なん???
仏教仏像って、定義づけはあってないに等しいんじゃ?
とりあえず設けときましたよ感が否めない
不安定で破堤しまくりのものがあまりに多すぎるっ💦
なんてのかなぁ~。。。こういうのを認めちゃうと
すごく乱暴な言い方になるけどさ
どうにでも解釈できてしまい、どうとでも逃げれるので
説得力が全然ないよ?
「この観音さまは仏母です」といい「女尊です」という。。。
ならばなぜ胸(オッパイ)が膨らんでないのか?
(女尊とは、クイーンといえばいいかな?女性仏であるということ)
女尊であるとしてるのに、女体像では無い。
それに対しては「観音菩薩に性別は無いからです」と答える。
性別は無いといっておきながら、女性です。といっている。(おかしいだろw)
昔、TVCMでマツコさんが生理用品のCMに出てたでしょ?
違和感。。。それがわかったうえでCMに起用してるんだろうし
なかなか奇抜なCMだなwとは思いましたけどねw
どうしても説得力はない。。。まさにそんな感覚。。。です。
(説法印を結んでるのに説得力を感じれない。。。みたいな?w)
女体化してみたっ!
無いなら造ってしまえっ!!。。。てなワケで女体化バージョンを描いてみましたよっw
といっても、腰を少しひねって胸を膨らませただけなんですが。。。
ボイン^^;を強調したかったので、観音衣を一新しましたw
あとは。。。申し訳程度にピアスをつけたくらいです(^^ゞ
列記とした説法印です!
乳首が見えるとやばいかな?と思ったので
説法印で隠れるように真手を作り替えました。(角度を変えると見えちゃうんですけどね💦)
*1:【じゅんてい】
*2:【しちぐていぶつぼ】
*3:【いちめんさんもくじゅうはちひ】3眼の顔がひとつ、腕が18本
*4:【しんしゅ】本来の手(第一手)
*5:【せっぽう】仏教の教え、真理を説く
*6:【せむい】恐れを払う
*7:【ごこしょう】煩悩という敵を打ち負かす
*9:【けまん】仏の荘厳具
*10:【ほうこう】煩悩を打ち破る
*11:【えっぷ】怨敵をくじき、鎮める
*12:【ほうけん】煩悩を斬り祓い、魔を切り裂く
*13:【じゅず】仏手をこうむる
*14:【にょいほうどう】徳の高さを示した荘厳具(魔性を打ち破いた証)
*15:【かいふれんげ】悟りを開いた状態を表す
*16:【すいびょう】穢れを消す甘露水【かんろすい】が入っている
*17:【ほうりん】煩悩を打ち砕く
*18:【ぼんきょう】経典の入った箱。冥福を得る
*19:【けんびょう】財宝や秘薬が入った福徳を与える壺
*20:【じゃさく】救いがたい衆生までも救済する大いなる慈悲
*21:【ほうら(ホラ貝)】天神、善神を呼び寄せる
*22:【とばり】区切りや隔てにするカーテン
*23:【かめつぼ】
*24:【くちなわ】朽ちた(腐った)縄
*25:【けんさく】
*26:【さく】縄のみ