みむメモ

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縄の名手?な観音さま

前回は、強面の馬頭観音でしたが

今回は、菩薩面の観音様を描きました。

。。。といっても、結構な異形変化形態の観音さまですw

不空羂索観音

不空羂索*1観音

不空*2とは、「むなしくない」つまり、「満たされた」という意味で

衆生の苦悩を索*3で捕え、確実に救ってくださる観音様。

 

スラっとしたBODYながら

如意輪観音よりも、さらに二臂多い一面八臂の観音菩薩です。

 

一般的な寺院では殆ど見かけませんが

東大寺の法華堂(三月堂)ご本尊が有名なので、拝見されたことがあるかも?^^;

 

ご利益

健康長寿・現世安穏・美顔・衆人愛嬌*4・財福金運・罪障消滅・極楽往生。。。等々

(美肌ならわかるけども、ご利益に美顔もあるとはw)
勉強不足ゆえ、具体的にはわかりませんが

「二十種の功徳・八種の利益」ものご利益があるそうで

 十一面観音(「十種の勝利・四種の果報」)の倍数あったりします@@;

 


像容の特徴

 

三眼
真手*5合掌

一面三目八臂*6

明王面などでは見かけることが多い三眼ですが、菩薩面で三眼は珍しいかと。

明王と違い、白毫*7の上に眼がある場合もあります)

 

合掌しているのが真手で、垂れ下げた第四手(マゼンタ色)は2本とも与願*8

 

施無畏*9与願印

 

本来はセットの印相で

  • 手の平を見せ、上げているのが施無畏印
  • 手の平を見せ、下げているのが与願印

単純に手の平を見せてるだけのような印なので、印を結んでるように見えませんが

「恐れることなかれ、願いを叶えよう」という意味あいの印を結んでいます。

如来がとる最もポピュラーな印相です)

 

菩薩の場合は、施無畏印与願印どちらかの印を結んでいることが多く

手を下げていても施無畏印、手を上げていても与願印とする場合もあり

正直なところ明確な定義がいまいちわからなかったりします。(;^_^A 

 


持物

形状や大きさが違うことはあれ、不空羂索観音は必ず以下の持物をもっています。

ただし、合掌内にある宝珠は省かれている場合が多いので、宝珠以外の4種という認識でもOK

錫杖*10

 

   

払子*11

 

宝珠*12

(掌中の珠)

 

羂索*13

 

蓮華*14

払子

獣の毛や麻などをたくさん束ねたものに柄をつけたもの。
  • 一見、太~い筆のように見えますが、決して筆記道具ではありませんw
  • ハタキのような掃除道具でもありませんw

これは蚊やハエなどを追い払うための道具であり

「殺生を禁じる仏の教え」を実践するため、当時の僧には欠かせない生活道具でした。

現在でも高僧が払子を手にもって法要することがありますが

これは煩悩や災いを払う法具で、「釈迦の髪の毛」と見立てられているそうです。

筆状の払子以外に、梵天*15状の払子などもあります。

(巫女の御幣*16や神楽鈴*17と似た意味合いもありそうですね)

羂索

観音名からわかるとおり、不空羂索観音の必須アイテムです。

もともとは獣を捕らえるための狩猟道具や武器であったそうで

は、鳥獣をとらえるワナは、を意味します。

一端に環、他端に独鈷杵*18の半径をつけた縄で、衆生の苦悩を捕える法具

(投げ縄のように捕獲というよりは、縄鏢*19のような打撃系に思えるのやが^^;)

正式には五行*20色の糸をより合わせた縄で、縄自体にも深い意味があります。

(仏像から伸びた5色糸による縄の端を持って祈願するという参拝法がある)

 

 

他の観音にはない特徴

不空羂索観音には、三眼や八臂などの容姿以外に特筆すべき特徴があります。

  • 鹿皮*21の衣を纏っている。
    通常、菩薩は絹のような材質の布衣を纏っていますが

    他の観音とは異なり、鹿の毛皮を纏っている珍しい観音様で

    鹿皮観音」とも呼ばれるそうです。

    (仏像としては、造形上、通常の観音衣と同じで、毛皮のような表現はされていないようです)
    なんで鹿の皮???と思うのですが

    春日大社の祭神:武甕槌命*22の神鹿*23と深い繋がりがある。

    あるいは春日神と同体。という説からきているそうです。

  • 小さな宝珠を包み込むように合掌している。
    如意宝珠*24 に通じる宝珠を掌中に持つ。

    本来は外から見えない持物とされており、造形上可視化させている像は極めて稀なのだそうです。

ちなみに、「不空羂索観音」は観音変化の一つとされていますが

観音菩薩ではなく、文殊菩薩普賢菩薩などのように「観音ではない菩薩」

という説もあるそうです。

 


極私的感想^^;

 

はじめに断っておきますが、かなり失礼なことを書いてますm(__)m

 

不空羂索観音を描くにあたって色々調べて感じたのは。。。

最初パッと思ったのは、観音菩薩なのに毛皮着てるんや???ってことw

自分の考えがひねくれてるからかも知らんけどさ

なんつの? 毛皮って殺した獣の皮っしょ?

神鹿とつながりがあるってことらしいけども

そうなってくるとだ。神使である鹿の皮を剥いだってことになるんじゃ??

ますますアカンのんちゃうん???

いわば神殺しの所業なんじゃね?💦とも言えるんじゃ????

菩薩が、そんなん着てもええのん???と思ったワケwww (失言すません^^;)

 

。。。というか

仏教でいう神は天にあたり、菩薩は天よりひとつ上の位だったんじゃ?

春日神(天)と菩薩が同一ってのも妙な話だなぁ~とも思えたりした。

これに限らず、仏教の仏ってかなり曖昧なものだな。と痛感しました。

 

 

ご利益に美顔があり、へ~。。。そんなご利益もあるんやね。

と思ったのを皮切りに、あらぬ方向へ妄想しだしたわたくしめwww

 

すんげー暴言になるんやが、不空羂索観音って

美容や恋愛、上司との仕事の関係もろもろ。。。全て俺にまかせろ的な?

悩める女性をもれなく確実に救うCooLGuyかもっ!というイメージがわき

(観音は、老若男女問わず救うもので、女性限定とは一言も載ってませんがね。汗)

そこからさらに

狙った獲物は逃がさない、レザージャケット着こなすイケメンホスト

ってとこまでイメージが発展しましたっw超爆 (ほんますいません^^;)

 

まぁ、いまさら感がありますが

こういう感想をもつことからわかるように

自分は、造形としての仏像に興味を持っているワケで

熱心な仏教信者ではないということがおわかりいただけたかと^^;

(一応自分は、浄土真宗なので無神論者でもありませんが。。。)

 

*1:【ふくうけんさく(ふくうけんじゃく)】

*2:【ふくう】

*3:【さく】縄

*4:【しゅうにんあいぎょう】大衆に愛される

*5:【しんしゅ】本来の手(第一手)

*6:【いちめんさんもくはちひ】3眼の顔ひとつに腕が8本

*7:【びゃくごう】おでこにあるポッチ。丸めた毛。

*8:【よがんいん】衆生の願いを叶え、苦しみから解放する

*9:【せむい】「恐れることはない」という意味あい。力を人々に与える

*10:【しゃくじょう】魔除け。人々に来訪を知らせ、慈愛し、守護する。

*11:【ほっす】煩悩や災いを払う。

*12:【ほうじゅ】最愛の子を意味する。財宝を得て災難を避ける。

*13:【けんさく】苦しむ衆生をもれなく救う、大いなる慈悲。

*14:【れんげ】穢れることのない仏の真理を表す。

*15:【ぼんてん】耳かきのフワフワ部分のような形状w

*16:【ごへい】稲妻状の紙の束をつけた板棒

*17:【かぐらすず】

*18:【とっこしょ】両端に鈷(爪状の部分)がついた武具。

煩悩を滅ぼす法具。

*19:【じょうひょう】縄の先に錘をつけた中国発祥の暗器(暗殺用武器)

*20:ごぎょう】この世のあらゆるものは5つの要素でなりたち、

青(緑)=木・赤=火・白=金・紫=水・黄=土で色覚化し、万物が穢れを祓うとされている。

*21:【ろくひ】

*22:【たけみかづちのみこと】

*23:【しんろく】武甕槌命の使い

*24:【にょいほうじゅ】一切の願望をかなえるという宝の珠