多臂なのに悩ましげ 如意輪観音
観音変化は、異形なものも多く
前回描いた十一面観音は顔が11個もある形態変化でしたが
今回の如意輪観音は、一面六臂。つまり腕が6本ある観音さまです。
如意輪観音
腕が6本もあるので異様に見えそうなものですが
絶妙なバランスのアンニュイチックなポーズは色気じみた美しさも感じるから不思議です。
ご利益は、智慧・財福・福徳授与・安産・延命。
像容の特徴
六臂*2の配置には決まりがあるそうです。
輪王座
パっと見、くつろいでるようにも見える座り方ですが遊戯座*4とは違います。
右足は仏、左足は自己(または人)を表し、左足の裏を、右足で踏んでいるのが特徴で
「仏の智慧で自己を抑える」(人の煩悩をなくす)という意味あいがあります。
第1手は、手に何も持っていません。
掌を地につけている
持物
第2右手は胸前に如意宝珠を持ち、左手は未開敷蓮華を持っています。
- 未開敷は、これから咲くというつぼみの状態
- 未敷は、一度咲いた花が再び閉じた状態
見た目は同じでも全く意味が異なります。
蓮は開いて閉じてを5~6回繰り返すそうなので、2回目以降の閉じた状態は未敷蓮華と呼ぶそうです。
第3右手は外側から垂らして数珠を持ち、左手は指先で法輪を支えています。
持物に如意宝珠と法輪をもつ観音ということから、如意輪観音と呼ばれるそうです。
極私的思考w
如意輪観音は、異形仏好きな自分としては、かなり上位にくる仏だったりします♪
大抵の如意輪観音は、ここに描いたものよりも幼児体系っぽく見えるものが多く
異形なのに、可愛らしく見えて ヾ(^▽^*)ヨシヨシってしたくなるような観音さん
って印象なんですよねw爆
首をかしげ頬杖をついて、右膝を立てて座った姿。
おそらくこれが悩ましい色気?の要因ではないか?と思うんだけど
観ようによってはやる気がない気だるい感じにも見えるw
けど、その真意は
「衆生を救うにはどうしたらええやろか。。。」と悩んでおられる姿であり
決してだらけておられるワケではありません^^;
多臂配置は単調でシンメトリーになりがちなところ
最初に、多臂でこの造形を生み出した人ってホント凄いセンスあるなぁ~と感心しますわ。
第2手が一番後ろ、第3手が真ん中と入れ替わってる造形もあるようですが
基本は、上記画像の六臂が正式配置だそうです。
(実際、立体で描いてみると、第2と3手は入れ替えたほうが造形しやすそうに感じましたもん^^;)
あれは如意輪観音と認めたくはありませんw(何様発言やねんっwって感じやが^^;)
さらに言えば、
如意宝珠も法輪も持っていない二臂坐像を如意輪観音
として祀っておられる寺院もあるようですが。。。
昔の人が、名称書き間違えたのが引き継がれてるだけなんじゃ???
と思えてまりませんwww
っていう仏像表記をしている寺院って結構あると思うのですがねぇ~。。。謎&苦笑